Krosa

兵庫県在住の社会人(6年目)が、日々の出来事を日記感覚で綴ります。

この世界の片隅に

※ネタバレ注意!


就活イベントで大阪市内に出たので、その帰りに映画館へ。
研究室の同期が観て絶賛していた「この世界の片隅に」を観てきました。

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今年1本目の映画。
下宿最寄りの映画館では上映されていない作品なので、ここまで観に来る必要がありました。


舞台は、第二次世界大戦下の広島
戦争が激化する日本で、健気に一家を支える少女・すずの物語です。

まず、ボクは戦争物が苦手です。
戦争を扱った作品は雰囲気が暗く、観ると気持ちが沈んで疲れるからです。
歴史や平和の勉強のためにも、観た方がいいとは思うのですが、なかなか観ようとはしません。

しかし、本作は戦時の話にもかかわらず、あの暗い雰囲気はあまり感じませんでした。
むしろ、すずの懸命な生き方に感動するほどでした。
多分、戦争の「戦い」ではなく、そのときの人々の「暮らし」の方にスポットライトが当てられていたからでしょう。

本作では、笑える場面が多々ありました。
ほとんどが、すずの間抜けでのほほんとした言動によるものです。
こういう子が周りにいたら、きっと楽しいでしょうね。

終盤、8月15日の場面のすずの叫びには、深く考えさせられました。
「まだ家族は残っているし、自分の左手も両足も残っているのに、なぜ戦争が終わるのか」という内容だったと思います。
戦争は、早く終わってほしいものだとばかり思っていましたが、大きな犠牲を払った者にとっては、成果もなく終わる戦争に怒りを覚えることもあるんだなと、とても驚きました。


戦争物であるため、全体的に明るくて楽しい作品にはなりえませんが、観やすい映画でした。
また、その時代の暮らしを知り、今の生活がどれほどぬるく、どれほど気楽なものなのかを痛感させられました。
この幸せを噛みしめて、大切に生きていかなければならないと思いました。

評価: ★★★★★★★☆☆☆

数年後には、平和教育のための学校教材として採用されそうな作品ですね。