Krosa

兵庫県在住の社会人(6年目)が、日々の出来事を日記感覚で綴ります。

万能鑑定士Qの事件簿 IX (松岡圭祐)

※ネタバレ注意!
 
 
昨晩、「万能鑑定士Qの事件簿 IX」を読み終えました。
6月から読み始めたこのシリーズ、早くも9作目が終わりました。
 
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本作は、今年の6月に公開された映画「万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-」の原作となっています。
ボクがQシリーズにハマったのも、この映画を観たからです。
 
37年ぶりに日本で開催される「モナ・リザ』展」。
その臨時学芸員として採用された凜田莉子だったが、「モナ・リザ」を巡る疑惑に苦しめられて……。
 
 
映画の原作ということで、内容も映画と共通している点が多かったです。
すなわち、トリックなども分かっていました。
 
しかし、シリーズ1周年を記念して書かれた作品なだけあって、非常に豪華でした。
登場人物に関しては、前作までに登場した主要キャラの再登場ラッシュ。
特に、莉子のライバルとして登場した雨森華蓮が、小笠原悠斗にヒントを与えて莉子を助けさせる場面は、読んでいて気持ちがよかったです。
 
また、途中で出てきた論理的思考を問う問題も興味深かったです。
ゴッホの『ひまわり』が偽物だったとき、ムンクの『叫び』は本物。では『叫び』が偽物だったとき、『ひまわり』は本物か偽物か?」。
最初は問題の意味が分からなかったのですが、いろいろ考えてみると、最終的に納得のいく結論に至ったので、よしとしました。(笑)
 
ストーリーも、あっと驚くような点もあり、登場人物に共感する点もありで、やはり面白かったです。
気になったのは、莉子と悠斗の距離が縮まりつつあるのではないかという点。
これまでは、悠斗が一方的に莉子を意識していましたが、莉子側にも進展が……?
 
 
ミステリー要素もしっかりあるし、豆知識も得られるし、若干の恋愛要素も。
バランスのとれた傑作ですね。
 
評価: ★★★★★★★★★☆
 
映画を観ずに本作を読んでいたら、まず間違いなく満点だったでしょう。
しかし、新鮮味に欠けるという点を考慮して、あえて上のような評価にしました。
 
次回は、Qシリーズ10作目
巻末予告によると、「二十歳の莉子 初めての事件」ということなので、何だか期待できそうです。
 

 
万能鑑定士Q」シリーズ 読了リスト
 
 
01 万能鑑定士Qの事件簿 I (2014/6/5-2014/6/11)
02 万能鑑定士Qの事件簿 II (2014/6/11-2014/6/18)
03 万能鑑定士Qの事件簿 III (2014/6/19-2014/6/29)
04 万能鑑定士Qの事件簿 IV (2014/6/30-2014/7/13)
05 万能鑑定士Qの事件簿 V (2014/7/13-2014/7/25)
06 万能鑑定士Qの事件簿 VI (2014/7/26-2014/8/9)
07 万能鑑定士Qの事件簿 VII (2014/8/11-2014/8/22)
08 万能鑑定士Qの事件簿 VIII (2014/8/25-2014/9/6)
09 万能鑑定士Qの事件簿 IX (2014/9/9-2014/9/28)