※ネタバレ注意!
現在、この作品を原作にしたドラマが放送中です。
そちらも楽しく拝見しています。
この物語の主人公は、ストーカーによって妹を殺害された紗崎玲奈という女性。
ただ、これが単純な事件ではなく、ストーカーに妹の情報を流した探偵(作中では「死神」と呼ばれる)がいることが発覚。
それを知った玲奈は、悪徳探偵を追う「探偵」となり、死神の正体を暴いていく……というストーリー。
これが、タイトルの「探偵の探偵」にも繋がります。
Qシリーズといえば「人の死なないミステリ」でしたが、「探偵の探偵」では、逆にグロテスクな場面が盛りだくさん。
殴る蹴るなどの暴力に加え、血が噴き出す、といった場面もあり、その情景を思い浮かべるとゾクゾクします。
一方、Qシリーズと同様、読んでいるといろんな知識を得ることができます。
例えば、現実の探偵というのは、ドラマや映画に出てくる探偵とは違い、「やくざな稼業」だそう。
容疑者の前で推理を披露することもないし、都合よく手がかりが見つかることもない。
確かに、この作品に出てくる探偵は、ボクが今まで思っていた探偵像とは大きく異なりました。
Qシリーズ読みえた直後にシリアスな作品を読み始めたら挫折するかもしれない、と思っていましたが、むしろこれぐらいの方が読み応えがあっていいのかもしれません。
院試期間を含んでいるので読書をしていない時期もありましたが、全体的にすいすい読めました。
評価: ★★★★★★★★☆☆
先にドラマを観ていたので、内容を知っていたという点で評価を落としましたが、満点に十分値する作品だったと思います。
あぁ、先が気になる……(といいつつ、もうドラマを観ているのだが(笑))。
「探偵の探偵」シリーズ 読了リスト
1 探偵の探偵 (2015/8/4-2015/8/30)