※ネタバレ注意!
東野圭吾さんの「宿命」を読み終えました。
主人公・勇作と、彼の同級生・晃彦の、大きな「宿命」がテーマ。
クライマックスでは、あらゆる秘密が明かされていき、いろいろと驚きました。
とまあ、作品の説明は簡単に済ませておいて、ボクが今作の中で最も気になった点について書こうと思います。
それは、ラスト1行です。
実は双子であった勇作と晃彦。
ボクの中では、「双子は、先に生まれた方が弟(もしくは妹)、後に生まれた方が兄(もしくは姉)」という認識だったので、最後の1行を読んで、「晃彦が兄だからって、一体何なのか」と疑問でした。
そこで、ネットで調べてみたところ、「戸籍上では、先に生まれた方が兄(もしくは姉)、後に生まれた方が弟(もしくは妹)」らしい。
ボクの認識の仕方は、かつての日本のものだそうです。
ということは、作者がラスト1行で言いたかったことは、「先に生まれたのは勇作だった」ということ。
勉強もスポーツも、晃彦には勝つことができなかった学生時代。
そして、愛する女性においても敗北を味わった勇作でしたが、「『誕生』だけは晃彦に勝っていた」というのが、どうやら作者が書きたかったことらしいのです。
このように解釈すると、確かにスッキリしました。
この作品のタイトルの意味が、よく分かったような気がします。
で、評価ですが。
評価: ★★★★★★☆☆☆☆
登場人物が多すぎて、内容理解に苦しんだ点で、少し厳しくしました。
完全に理解できていたら、もっと感動は大きかったでしょうから。
まあ、自分の読解力不足なのですが……。(笑)
映画化もされた作品なので、きっと面白いはず。
読んだ本リスト
01 放課後 (2012/5/10 - 2012/5/31)
15 宿命 (2012/8/9 - 2012/8/21)
30 あの頃ぼくらはアホでした (2012/6/21 - 2012/7/4)
33 名探偵の掟 (2012/7/24 - 2012/8/8)
48 時生 (2012/6/1 - 2012/6/21)
65 流星の絆 (2012/7/5 - 2012/7/23)
73 あの頃の誰か (2012/4/10 - 2012/4/24)